「やりたいことがあるのに、なぜか動けない」
「失敗が怖くて、いつも最初の一歩が踏み出せない」
そんなふうに、心にブレーキがかかっていませんか?
それはもしかすると、メンタルブロックが原因かもしれません。
メンタルブロックとは、過去の経験や思い込みから、無意識に自分の可能性を狭めてしまう心の壁のこと。
この記事では、メンタルブロックの意味や原因、外し方までをわかりやすく解説します。
さらに、診断テストで自分の心のクセをチェックできるので、「自分もそうかも…」と思った方は是非チェックしてみてください。
メンタルブロックとは?意味と特徴をやさしく解説

メンタルブロックの定義とは?
「メンタルブロック」とは、簡単に言うと 心のブレーキ のようなものです。
- 本当はやりたいことがあるのに動けない
- 自分には無理だと思ってしまう
- どうせ失敗すると諦めてしまう
こんなふうに、自分の可能性や行動を 無意識に制限してしまう心の働き を指します。
例えば、赤ちゃんの頃は失敗を恐れずに何度も立ち上がって歩こうとしますよね。ところが大人になるにつれて、過去の失敗や周りの目が気になり、「やらないほうがいいかも…」と考えるようになります。これが メンタルブロック です。
なぜメンタルブロックが生まれるのか
では、なぜ人はメンタルブロックを持つのでしょうか?理由はいくつかありますが、代表的なのは次の通りです。
- 過去の失敗や嫌な経験
- 例えば、人前で話して笑われた経験があると、「また恥をかくのでは?」と思い込み、挑戦を避けるようになります。
- 親や周囲からの言葉や価値観
- 「男の子は泣くな」「女の子はおとなしくしなさい」など、小さい頃から刷り込まれた考え方が大人になっても影響することがあります。
- 失敗や批判への恐怖
- 失敗したら恥ずかしい、周りに迷惑をかけるかもしれない、という不安が強くなると行動をストップさせてしまいます。
こうした 過去の経験や思い込み が積み重なり、知らず知らずのうちに心にブロックができてしまうのです。
メンタルブロックは一見デメリットばかりに思われがちですが、実は メリットもある心の仕組み です。
例えば、過去の失敗や危険な経験を覚えていることで、同じミスやリスクを避けられます。
「やめておこう」とブレーキをかけることで、無謀な挑戦を防ぎ、自分を守ってくれている面もあるのです。
また、慣れた環境にとどまることで安心感を保てるため、不安やストレスを減らす効果もあります。
つまり、メンタルブロックは心の防御本能。
ただ、それが過剰になると行動を制限し、可能性を狭めてしまうため、バランスが大切なんです。
よくあるメンタルブロックの例
では、実際にどんなメンタルブロックが多いのでしょうか?よくある例をいくつか紹介します。
- 「自分には才能がない」
- 「向いていないから」「才能がないから」と、挑戦する前から諦めてしまう。
- 「年齢的にもう遅い」
- 新しいことを始めたいけれど「もう若くないから…」と思ってしまう。
- 「失敗したら恥ずかしい」
- 周りの目を気にして挑戦を避ける。
- 「どうせ私なんて…」
- 自分に自信がなく、何をするにも否定的になる。
例えば、英語を勉強したいと思っても「発音が下手だと笑われるかも…」と感じてやめてしまう人もいます。これも立派な メンタルブロック です。
【診断】あなたにメンタルブロックはある?簡単チェック

メンタルブロック診断テスト
「自分にメンタルブロックなんてあるのかな?」と思う人も多いかもしれません。
しかし、無意識に心のブレーキをかけている人はとても多いです。
以下のチェックリストに、いくつ当てはまるか数えてみてください。
【メンタルブロック診断チェックリスト】
- 新しいことを始めたいのに「どうせ無理」と思ってしまう
- 失敗したら恥ずかしいと思い、行動を先延ばしにする
- 人前で話すのが怖い
- 「自分には才能がない」とよく感じる
- 周りの目がとても気になる
- 「もう年齢的に遅い」と考えることが多い
- 完璧にできないなら最初からやりたくない
- SNSなどで他人と自分を比べて落ち込む
- チャンスがあっても「自分にはまだ早い」と遠慮してしまう
✅ 0~2個
→ メンタルブロックはあまり強くありません。今のまま少しずつ行動を続けましょう!
✅ 3~5個
→ 多少のメンタルブロックがあります。思い込みに気づくことで変わっていけます!
✅ 6個以上
→ メンタルブロックが強い傾向があります。外す方法を学んで一歩ずつ行動してみましょう。
診断結果からわかるあなたの傾向
診断で多くチェックがついた方は、以下のような傾向が考えられます。
- 慎重派で臆病になりやすい
→失敗を極端に恐れるタイプ - 自己肯定感が低くなっている
→自分に自信が持てず挑戦を避けがち - 他人の評価を気にしすぎる
→周囲の目や期待に縛られて行動を制限してしまう
しかし、これは性格が悪いわけではなく、これまでの経験や環境の影響でできた「思い込みのクセ」にすぎません。
診断でわかったブロックを外す第一歩
もし「メンタルブロックがあるかも」と思ったなら、外すための第一歩は 気づくこと です。
次のことを意識してみてください。
- 「本当に自分には無理なのか?」と問いかける
- 自分が思い込んでいることを紙に書き出す
- 「最悪の結果って本当にそんなに悪い?」と考えてみる
- 小さな行動を試してみる
思い込みは、気づくだけでも少し弱まります。
そして一歩踏み出すことで、少しずつ心のブロックを外していけますよ。
メンタルブロックの原因とは?行動を止める心理メカニズム

メンタルブロックは、単なる「やる気がない」という話ではありません。
心の深い部分で働く心理メカニズム が関わっています。
ここではその原因を詳しく解説します。
過去の失敗やトラウマが影響する理由
多くのメンタルブロックは、過去の失敗や辛い経験 から生まれます。
例えば
- 発表で失敗して笑われた
- チャレンジして大きく挫折した
- 親や先生に強く叱られた
こうした経験が心に残り、脳は「もう同じ思いはしたくない」とあなたを守ろう とします。
その結果「やめておこう」というブレーキを無意識にかけるのです。
これは本能的な防御反応であり、あなたが弱いわけではありません。
でも、そのままでは 可能性を狭めてしまう のも事実です。
自己制限的信念(リミティング・ビリーフ)とは
メンタルブロックの代表的な原因が、自己制限的信念(リミティング・ビリーフ) です。
難しい言葉ですが、簡単に言うと「自分には無理だ」という根拠のない思い込み のこと。
例えば
- 「私は人前で話すのが下手だから無理」
- 「どうせ私なんて成功できない」
- 「この年齢じゃ遅い」
こうした思い込みは、過去の経験や周囲の言葉から作られることが多いです。
本当は能力があるのに、無意識に自分の可能性を閉じ込めてしまう のです。
恐怖・不安・完璧主義が招くブロック
恐怖や不安、完璧主義 も大きな原因です。
- 「失敗したらどうしよう」
- 「恥をかいたら耐えられない」
- 「完璧にできないなら最初からやらない方がいい」
こうした思いが、あなたの行動を止めます。
特に 完璧主義 の人は、最初から100点を目指してしまうため、行動のハードルがとても高くなります。
他人と比較することによるブロック
SNSや職場など、他人と自分を比べる機会が増えた現代。
- 「あの人はあんなに成功しているのに…」
- 「自分は何もできていない」
こうして 他人との比較 から劣等感が生まれ、行動を起こせなくなる人が非常に多いです。
しかし、SNSで見えるのは人の「良い部分」だけ。
裏側の努力や失敗は見えないものです。
比べるべきは過去の自分。少しでも前に進めば立派な成長 です。
文化や社会的プレッシャーの影響
日本の文化特有の影響もあります。
- 「空気を読む」
- 「出る杭は打たれる」
- 「周りと同じでいなきゃいけない」
こうした 社会的プレッシャー が強く、「挑戦=悪目立ち」と感じる人もいます。
特に学校や会社など集団の中では、「人と違う行動」が怖くなるのは自然なことです。
でも、人生を変えるのはいつも「新しい行動」です。
少しずつ心の枠を広げることが大切です。
メンタルブロックの外し方|自分を解放する実践的な方法

メンタルブロックは、放っておくとずっと心の中に残り続けます。
ですが、意識して対処することで必ず外していくことができます。
ここではすぐ試せる、具体的な外し方を紹介します!
思い込みを書き出して問い直す
まずおすすめなのが、思い込みを紙に書き出すこと です。
- 「自分には無理」
- 「失敗したら恥ずかしい」
- 「もう遅い」
こうした言葉が頭に浮かんだら、ノートやスマホに書き出してみましょう。
そして次のように問いかけます。
- 「本当に証拠はある?」
- 「別の見方はできない?」
- 「失敗したら何が起こるの?」
例えば
「私は人前で話すのが苦手」 → 「でも、友達とは普通に話せる」
と書き直すだけでも、思い込みの力は弱まります。
小さな成功体験を積み重ねる方法
メンタルブロックを外すには、成功体験を積むことが効果的 です。
でもいきなり大きなことをやる必要はありません。
次のように「超小さなステップ」がおすすめです。
- 人前で話せない人 → まずは家族や友達に話す練習をする
- SNS投稿が怖い人 → 1行だけ投稿してみる
- 英語を話せない人 → 一言だけ英語を言ってみる
「できた!」という小さな達成感が、次の一歩を後押ししてくれます。
小さく始めるほど失敗の恐怖は減る のです。
認知の歪みを修正するコツ
メンタルブロックの正体は、極端な考え方=認知の歪み のことが多いです。
例えば…
- 「絶対に失敗するに決まってる」
- 「一度の失敗で全てダメになる」
- 「いつも自分だけがうまくいかない」
こうした極端な言葉が頭に浮かんだら、
- 「本当に“絶対”なのか?」
- 「過去にうまくいった例はないか?」
- 「他の人も失敗してるかもしれない」
と自分に問いかけてみましょう。
認知の歪みを修正すると、行動のハードルが下がります。
もし「自分ひとりではなかなか考えを整理できない…」と感じるときは、【Awarefy】
を活用するのもおすすめです。
頭に浮かぶ極端な思考を書き出したり、客観的に問いかける練習ができるので、認知の歪みに気づきやすくなり、気持ちが少しずつ楽になります。
イメージトレーニングの効果的な使い方
「イメージトレーニングなんて本当に効くの?」と思うかもしれませんが、脳は 想像と現実を区別しづらい と言われています。
例えばスポーツ選手も、本番の成功イメージを何度も頭で描いています。
これは脳に「できる」という回路を作るためです。
やり方は簡単です。
- 目を閉じる
- 成功している自分を具体的に想像する
- どんな場所か?
- 周りの人はどんな反応か?
- 自分はどんな表情か?
想像を繰り返すことで、「やれるかも」という感覚が高まっていきます。
信頼できる人に話すことのメリット
最後に大事なのが、一人で抱え込まないこと です。
信頼できる家族、友人、カウンセラーに話すことで…
- 自分の思い込みに気づける
- 新しい視点をもらえる
- 「一人じゃない」と安心できる
話すだけでも心が軽くなることがあります。
「迷惑をかけるかも…」と思うかもしれませんが、意外と周りの人はあなたを助けたいと思っているものです。
- もし「家族や友人には話しにくい…」と思うときは、オンラインカウンセリング「Kimochi」
のようなサービスを活用するのも一つの方法です。
自宅にいながら、プロのカウンセラーに相談できるので安心ですし、自分の思い込みや心のクセを客観的に整理するきっかけにもなります。
「誰かに話してみようかな」と思ったときは、ぜひこうしたサービスも検討してみてください。
メンタルブロックと学習性無力感の違い

「メンタルブロック」という言葉を調べていると、
学習性無力感 という似た言葉を目にする人も多いでしょう。
ここではメンタルブロックと学習的無力感の違いを解説します!
学習性無力感とは何か?
学習性無力感 とは、
「どうせやっても無駄だ」と感じてしまう心理状態のことです。
例えば…
- 何度挑戦しても失敗が続いた
- 努力しても全く結果が出なかった
- 厳しい環境で否定され続けた
こうした状況が続くと、
「もう頑張るだけ無駄」と 諦める癖 がついてしまいます。
心理学者のマーティン・セリグマンが行った有名な実験では、
犬に電気ショックを与え続けると、逃げられる状況でも動かなくなることが分かりました。
これを人間にも当てはめたのが「学習性無力感」という概念です。
つまり学習性無力感は、過去の繰り返しの失敗や辛い経験が引き金 となり、
行動そのものを諦めてしまう状態を指します。

メンタルブロックと学習的無力感の共通点と違い
この2つの概念をまとめると、以下のような違いがあります。
概念 | 特徴 | 原因 |
---|---|---|
メンタルブロック | 無意識の心のブレーキで行動が止まる | 過去の経験や思い込み、恐怖、不安 |
学習性無力感 | 何をしても無駄と思い、行動を諦める | 繰り返す失敗や辛い経験 |
- メンタルブロック → 無意識の思い込み
- 学習性無力感 → 諦めの習慣化
どちらも心の中で「無理かもしれない」という思い込みが生まれ、行動を止めてしまう点で共通しています。
メンタルブロックを外して行動できる自分になるために

ここまで読んで、
「自分にもメンタルブロックがあるかもしれない」
「どうにかして外したい!」
と思った方もいるのではないでしょうか?
ここでは、メンタルブロックを外すための具体的な方法と、全体のまとめをお伝えします。
今日からできる小さな一歩
メンタルブロックを外すには、次のように「超小さな行動」を試す方が効果的です。
【ステップ1】思い込みを書き出す
まずは頭に浮かんだ不安や否定的な言葉を書き出しましょう。
例えば:
- 「失敗したら恥ずかしい」
- 「私には無理」
- 「どうせうまくいかない」
書き出すことで、思い込みを客観的に見ることができます。
【ステップ2】問い直す
書き出した思い込みに対して問いかけます。
- 「本当にそう言える根拠はある?」
- 「もし友達が同じことを言ったら、なんて声をかける?」
他人に優しくできるのに、自分には厳しくしがちなのが人間です。
自分を友達だと思って問い直すのがおすすめです。
【ステップ3】小さな行動を決める
そして、一番小さな行動を決めてみてください。
例:
- 「人前で話せない」→ 家族に1分話す練習をする
- 「英語が怖い」→ 「Hello」と一言だけ声に出す
- 「ブログを書けない」→ タイトルだけ書いてみる
小さくても一歩踏み出すことで、
「自分でもできるかも」という感覚 が生まれます。
まとめ|自分を止める思い込みに気づくことが第一歩
メンタルブロックは、
- 過去の経験
- 思い込み
- 恐怖や不安
- 社会的なプレッシャー
など、さまざまな要因で作られます。
ですが、どれも「あなたを守ろう」という無意識の働きから生まれたものです。
だからこそ大切なのは、まず 気づくこと。
そして、少しずつ小さな行動を積み重ねることで、
心のブロックは必ず外せます。
「自分には無理」と思った瞬間こそ、問いかけてみてください。
「本当にそうかな?」と。
その小さな質問が、あなたの可能性を大きく広げてくれるはずです。