こんな経験、ありませんか?
- ちょっとした一言に過剰に落ち込んでしまう
- 「怒られたかも…嫌われたかも」と悪い方向に考えてしまう
- 感情が暴走して、冷静に判断できなくなる
実は、多くの人が“起きた事実”よりも“自分の解釈(思い込み)”に反応してしまうことで、感情が暴走しやすくなっています。
この記事では、その混ざりをほどく 「感情と事実を分けるジャーナリング」 という簡単な思考整理法を紹介します。
このメソッドを使うと、
- ネガティブ思考の暴走が止まる
- 思い込みに気づいて心が軽くなる
- 冷静さが戻り、次の行動が見える
といった効果が得られます。
記事では、
- 3分割メソッドの仕組み
- 具体的な書き方ステップ
- 続けるコツ
などをわかりやすく解説します。
ぜひ最後まで読んでくださいね。
なぜ「感情と事実を分ける」とネガティブ思考が止まるのか

ネガティブ思考が止まらないとき、人の脳の中では
「事実」と「自分の解釈(推測・思い込み)」と「感情」がごちゃ混ぜになっている状態が起きています。
この“混ざり”をほどくことが、ネガティブ思考を止めることにつながります。
ここでは、その心理メカニズムを初心者でも分かるように解説します。
ネガティブ思考が暴走する原因(事実と解釈の混同)
ネガティブ思考が暴走する最大の原因は、
「起きた事実」よりも「自分の解釈」に感情が反応してしまうからです。
例を挙げると…
- 事実:上司が「この資料、あとで見せて」と言った
- 解釈:怒ってる?自分の仕事が遅いと思われているのかも
- 感情:不安、焦り、落ち込み
このように、事実はただの“出来事”ですが、
その後につく「解釈(思い込み)」が不安を増幅させる燃料になっています。
「思い込み」が生まれる心理メカニズム
思い込みが生まれるのは、脳の「空白を不安で埋めるクセ」が原因です。
人は不確実な状況に弱いため、はっきりしない情報があると、
- 最悪を想像する
- 否定的な「意味づけ」をしてしまう
- 過去の失敗などと結びつけてしまう
といった“自動思考”が働きます。
これは人間の正常な反応ですが、
解釈が「事実と同じくらい確かなもの」に感じてしまうため、感情がさらに強く揺さぶられます。

感情・事実・解釈を分けると脳が冷静になる理由
感情・事実・解釈をごちゃ混ぜにしたままだと、脳は“脅威が迫っている”と判断し続けます。
しかし、紙に書いて3つに分けると、次のような変化が起きます。
- 事実はただの出来事だったと客観視できる
- 解釈が思い込みだと気づく
- 感情が事実ではないことを理解し、落ち着きが戻る
脳は「これは危険ではない」と判断し、
ストレス反応がおさまることで冷静さが回復します。
このプロセスは心理学でいう認知再構成(ものの見方を整理する技法)と似ています。

ブロードン効果で視野が広がり、思考の柔軟性が戻る仕組み
さらに重要なのが、ブロードン効果(broaden effect)という心理現象です。
これは、
ネガティブ感情が弱まり、心に“心理的余裕”が戻ったときに、脳の視野が広がり、解決策や別の選択肢に気づきやすくなる
という現象です。
感情・事実・解釈を分けることで感情が落ち着くと、
- 違う見方ができるようになる
- 行動の選択肢が増える
- 余裕が生まれる
- 問題の本質が見えてくる
といった変化が自然に起こります。
つまり、
「冷静になる → 視野が広がる → ネガティブ思考が止まりやすくなる」
という連鎖が生まれるのです。
感情と事実を分けるジャーナリングとは?|3分割メソッドの全体像

「感情と事実を分けるジャーナリング」は、
事実・解釈・感情の3つを紙に分けて書くことで、ネガティブ思考を整理するシンプルな方法です。
心理学の「認知再構成」を、初心者でも日常的に使えるように“ジャーナリング化”したテクニックと言えます。
5分あればでき、心の混乱がスッと整理されるのが特徴です。
ここでは、この3分割メソッドの全体像をわかりやすく解説します。
3つのボックス「事実/解釈/感情」を使った整理方法
このジャーナリングで使うのは、たった3つの枠だけ。
- 事実(Fact)
実際に起きた出来事。録画しても映る“客観的な事実”のみ。 - 解釈(Interpretation)
自分がつけた意味づけ、推測、思い込み。「きっとこうだ」「嫌われたかも」など。 - 感情(Emotion)
その出来事に対して湧いた気持ち。「不安」「怒り」「悲しみ」「焦り」など。
この3つを書き分けるだけで、
“頭の中のごちゃごちゃ”が一目で整理されるようになります。
初心者でも迷わない書き方のステップ
書き方は驚くほどシンプルです。
- ノートに3つの枠を書く(Fact/Interpretation/Emotion)
- 思いつく順番で良いので、気づいたことから書き込む
- 混ざっているものは、あとで適切な枠へ移す
コツは、正しく書こうとしないこと。
最初は混ざっていてOKで、後から整理するプロセスが脳の落ち着きを生みます。
認知再構成との違いと、日常での使いやすさ
認知再構成(心理療法の技法)は本来、
「自動思考 → 根拠の検討 → 代替思考」という手順を踏みます。
しかし、初心者には少し難しく感じることがあります。
一方、3分割ジャーナリングは、
- 思考の分析が不要
- 専門知識がいらない
- 書くだけで自然と構造が見える
というメリットがあり、日常で使いやすい“ライト版・認知再構成”のような位置づけです。
5分でできる“即効性のある思考整理ワーク”
時間がない日でも、以下のように書くだけで即効果があります。
▼ミニ版3分割(5分でOK)
- 事実:____
- 解釈:____
- 感情:____
この3つを埋めると、
「自分が反応していたのは“事実そのもの”ではなかった」
と気づき、感情が一気に落ち着きます。
まさに「冷静さのスイッチ」を入れる作業です。
3ステップでできる「感情と事実を分ける」具体的な書き方

ここでは、3分割メソッドをそのまま実践できる形で、
初心者でも迷わない「3ステップ」で解説します。
この流れで書くだけで、自然に感情が落ち着き、
ネガティブ思考の暴走が止まり、冷静さが戻る仕組みになっています。
ステップ1|まず「いまの感情」をそのまま書き出す
最初にやることは、感情を“そのまま”書くことです。
人は感情が強いほど、「事実」と「解釈」を区別できなくなります。
だからこそ、まずは感情を外側に出して、心のスペースを作ります。
▼書く例:
- 不安
- もやもやする
- 怒りがある
- 落ち込んでいる
- 焦り
ポイントは、理由をまだ書かないこと。
ラベルを貼るように、シンプルに感情だけ書き出します。
これだけで、脳は「状況を把握し始めた」と判断し、
感情の強度が下がりやすくなります。
ステップ2|次に「起きた事実」だけを切り出す
ここで初めて、実際に起きた出来事(Fact)を書きます。
“録画しても映るか?”を基準に判断すると初心者でも分かりやすいです。
▼書く例:
- 上司が「あとで話がある」と言った
- メールの返信がまだ来ていない
- 友人からLINEの既読がついてから返事がない
ポイントは、意味づけを一切書かないこと。
事実はシンプルでいいのに、
多くの人がここに解釈や妄想を混ぜてしまうため、不安が増します。
事実を切り出すことで、
「自分が反応していたのは、事実ではなく“解釈”だった」と気づきやすくなります。
ステップ3|最後に「自分の解釈・思い込み」を見つける
ここでようやく、頭の中で自動的に生まれた“解釈(思い込み)”に注目します。
▼書く例:
- 怒られているのかもしれない
- 嫌われた気がする
- 迷惑をかけたと思われているかも
- 自分に失望しているのでは?
これらはすべて「推測」であり、事実ではありません。
しかし、書き出すことで
“これは事実ではなかった”
と脳が認識し、感情が落ち着いていきます。
ここが最も大きな効果ポイントです。
「本当はどうしたい?」で行動が自然に見えてくる
3つを分けて書いた後に効果的なのが、
「本当はどうしたい?」という質問です。
これは感情と事実を整理したあとだからこそ、
自然に答えが見えてきます。
▼例
- ただ状況を確認したいだけだった
- 少し休んで気持ちを整えたい
- 怒られているか確かめたいわけではない
- 本当は落ち着いて話したいだけ
行動が自動的に見えてくるので、
ネガティブ思考の迷路からスッと抜け出せます。
よくある失敗とつまずき|事実・解釈・感情を混同しないコツ

3分割ジャーナリングはシンプルですが、
初心者がつまずきやすいポイントもいくつかあります。
ここでは、特に多い「失敗パターン」と「避けるコツ」をまとめました。
この記事の中でも、最も実践に役立つパートです。
ありがちな3つの混同例(事実と思い込みの境界)
初心者が最もつまずくのは、
「事実」と「解釈」の境界が分からなくなることです。
以下の3つは典型的な混同パターンです。
①「相手の気持ち」を事実だと思ってしまう
例:
- 「絶対怒ってる」
- 「嫌われたに違いない」
→ 相手の内面は“解釈”であって事実ではない。
②“未来予測”を事実だと思い込む
例:
- 「きっと失敗する」
- 「このまま最悪になる」
→ 予測は解釈。未来のことは事実ではない。
③“自分の感情”を事実と誤認する
例:
- 「不安だから何か問題があるに違いない」
→ 不安は“感情”であり、事実の証拠ではない。
この3つが混ざると、途端に思考が暴走します。
書きながら、「これはほんとうに事実?」と自問する習慣をつけましょう。
「これは事実か?解釈か?」を見分ける質問リスト
迷ったときは、以下の質問を1つ使うだけでスッと区別できます。
- 録画したとして映る?
- 誰が見ても同じと判断できる?
- 推測や意味づけが混ざっていない?
- “たぶん・きっと”という言葉が入っていない?
- 証拠がなく、自分の気持ちだけが根拠になっていない?
これらの質問は、頭の中だけでは難しいので
必ず紙かスマホに書きながらやるのがおすすめです。
感情が強すぎる時の対処法(いったん距離を取る書き方)
感情がピークの時は、
そもそも冷静に事実を書けません。
その場合は、次のような“距離を置く書き方”が役立ちます。
- 「今の感情:___」だけ書いて終わる
- いったん深呼吸してから事実を書く
- 事実を書くのが無理なら、10分後に再開する
- 「とりあえず箇条書き」で荒く書く
ポイントは、
感情を抑え込むのではなく“一度外に出す”ことです。
感情が紙に移ると、脳は落ち着きを取り戻しやすくなります。
完璧に書こうとしない方がうまくいく理由
多くの人がここでつまずきます。
結論:このワークは「正しく書くこと」が目的ではありません。
目的は、
- 感情を外に出すこと
- 事実と解釈の境界に気づくこと
- 冷静さを取り戻すこと
であって、文章の正確さでも、綺麗さでもありません。
むしろ、
- 書き殴りでOK
- 間違っててもOK
- 途中でやめてもOK
という“ゆるいルール”のほうが続きます。
完璧主義は逆効果です。
「混ざっているものを分ける」この一点だけできれば十分。
感情整理と認知の柔軟性が戻る心理効果

「感情と事実を分けるジャーナリング」は、
単なる気分転換ではなく、脳の働きそのものを落ち着かせ、視野を広げ、思考を柔軟にする効果があります。
ここでは、心理学的にどんな変化が起きるのかを、初心者でもイメージできるように解説します。
感情の強度が下がり、冷静さが回復する
ネガティブな気持ちが高ぶっているとき、脳の中では
扁桃体(へんとうたい)という“警報装置”が過活動になります。
この状態だと、ちょっとした刺激でも不安や怒りが増幅され、
「冷静に考える」ことができなくなります。
しかし、
感情・事実・解釈を紙に書いて分けるだけで、扁桃体の過活動が落ち着く
という研究が知られています(ラベリング効果)。
感情を外側に出すことで脳が
「状況を把握できている」と判断し、
感情の強度が下がるのです。

思い込みが外れ、別の選択肢に気づきやすくなる
今まで“事実と同化”していた思い込みが紙の上に切り離されると、
脳はそれを「推測や解釈」に過ぎないと認識します。
その結果、
- 「本当にそうなのかな?」
- 「他の見方もあるかもしれない」
- 「これは私の思い込みだったかも」
と、自動的に視点が広がります。
これは認知の柔軟性が回復しているサイン。
思い込みに囚われていた時には見えなかった選択肢が、
自然に見えるようになります。
不安が軽くなるメカニズム(認知再構成との関係)
不安が強いとき、人は
- 未来の悪い予測
- 相手の気持ちのネガティブな想像
- 過去の失敗の再生
といった“自動思考”に巻き込まれます。
しかし、3分割ジャーナリングは
認知再構成の最初のステップ(自動思考を客観視する作業)を
無理なく簡易的に行える方法です。
紙に書いて可視化すると、
- 「これは事実だった」
- 「これは解釈だった」
- 「これは感情だった」
と境界がハッキリし、
曖昧さが消えるため、不安が薄まるのです。
曖昧さこそ不安の最大の燃料。
その燃料を分解する働きがあります。
行動しやすくなる理由(視野が広がる→次の一歩が見える)
感情が落ち着き、思い込みが外れると、
次は行動がしやすくなるというメリットが生まれます。
これは、ポジティブ心理学でいうブロードン効果(broaden effect)によるもの。
ネガティブ感情が弱まると、脳は
- 新しいアイデアを思いつく
- 他の人の立場を考えられる
- 現実的な解決策が見えやすくなる
といった“視野の広がり”が起こります。
そのため、
- 「まず状況を確認してみよう」
- 「一度休んで整えよう」
- 「伝えたいことを冷静に話そう」
と、自然に次の行動が見えてくるのです。
感情に支配されていたときのような混乱が消え、
「自分で選べる感覚」が戻ってきます。
日常で続けるコツ|5分でできるミニ習慣にする方法

3分割ジャーナリングは“継続すればするほど効く”ワークですが、
続かない大きな理由は 「完璧にやろうとすること」 です。
ここでは、毎日5分でも続くようにするコツをまとめました。
忙しい日でも取り組める“超・ハードルの低い習慣化方法”です。
1日1テーマだけ書けばいい(続けやすい仕組み)
続けるための最大のポイントは、「今日の1件だけ」に絞ることです。
たった1つの出来事(または感情)を3分割するだけで十分、ジャーナリングとして成立します。
例:
- イライラした出来事
- 反応してしまったLINE
- 落ち込んだ瞬間
テーマを1つに限定すると、時間もかからず、精神的な負担も最小限。
“短く深く”が続くコツです。
とはいえ、気分がのっている日は、もちろん追加で書いてOK。
むしろ、1件書き始めると集中モードに入り、
- 「もう1つ書いておこう」
- 「この出来事も整理しておきたい」
と、自然に増えることがあります。
スマホ・ノートどちらでもできる簡易フォーム
続かない人の特徴は、
「ノートを開くのが面倒」「書く場所が決まらない」です。
おすすめは、どちらもアリにすること。
▼スマホでやる場合
- メモアプリに「事実/解釈/感情」のテンプレを作っておく
- タップしてすぐ書ける状態にする
- 通勤や移動中でも気軽にできる
▼ノートでやる場合
- 3つの枠を最初からノートのページに印刷しておく
- もしくは、3本の線を引くだけでもよい
- 書く手触りが落ち着きを生むメリットもある
“使うツールは気分で選んでいい”という柔軟さが、最も続くポイントです。
「負担ゼロ」で続くテンプレート例
ジャーナリングが続かない人のために、
そのままコピペで使える簡易テンプレートを紹介します。
▼5分ジャーナリング・テンプレ
- 【感情】:____
- 【事実】:____
- 【解釈】:____
- 【本当はどうしたい?】:____
これだけで、思考整理に必要な要素がすべて揃います。
「空欄を埋めるだけ」なので、続けやすさは抜群です。
感情が強い日ほど短く書いてOK
感情が大きい日は、
むしろ短く書くほうが効果が出やすいです。
理由:
- 感情が強いときは長文より短文が落ち着きを取り戻しやすい
- 書くハードルが下がり、途中でやめずに済む
- 感情が紙に“外部化”されるだけで脳は冷静さを回復する
例:
- 感情:怒り
- 事実:相手が返信しなかった
- 解釈:無視されたと感じた
これだけで十分。
“今日は短くてOK”という許可が、継続力につながります。
まとめ|感情と事実を分けるだけで、ネガティブ思考は軽くなる

ここまで解説してきたように、
「感情と事実を分けるジャーナリング」は
シンプルで、即効性があり、誰でも続けやすいメンタル整理法です。
最後に、重要ポイントをまとめ、
今日からすぐ使える“1分ワーク”と、他のスキルへの応用例を紹介します。
3分割メソッドのポイント総まとめ
3分割メソッドの核心は、とてもシンプルです。
- 事実:実際に起きたこと(録画しても映るもの)
- 解釈:自分がつけた意味づけ(思い込み・推測)
- 感情:それに対して湧いた気持ち
この3つを分けるだけで、
- ネガティブ思考の暴走が止まる
- 思い込みに気づける
- 感情の強度が下がる
- 冷静に選択できる
- 視野が広がり、次の行動が見える
という“心の渋滞解消”が起こります。
今日から使える“1分の思考整理ワンフレーズ”
忙しい日でもこれだけ書けば効果が出る、
超ミニ版のワークを紹介します。
▼1分ワーク
- 【今の感情】:____
- 【起きた事実】:____
- 【自分の解釈】:____
この3行だけで、
感情の暴走が止まり、視野が戻る“リセットスイッチ”になります。
たとえ短くても、書けば必ず脳に変化が起きます。
「完璧さよりも、1行」が大事です。
他のジャーナリングや認知行動術への応用
3分割メソッドは、他の思考整理法とも相性抜群です。
- 感情ジャーナリング
→ 感情を深く理解したいときに使う - 問題解決ジャーナリング
→ 次の行動を明確にしたいときに使う - ブレインダンプ
→ とにかく頭の中を全部出したいとき - 認知再構成
→ 解釈の根拠を検討し、代替思考を作りたいとき
特に初心者は、
まず3分割で“混ざりをほどく”ことから始めると、
他のメソッドも圧倒的に効果が出やすくなります。


